「僕の夏」に関する一考察
7月に入り、いよいよ夏本番。
皆さんは夏と言えば何を思い出しますか。
TUBE?Stand by me?ドラゴンボールのロートこどもソフトのCM?
違うでしょ。
キンモクセイ「僕の夏」でしょ。
渋谷の女子高生100人に聞いた夏の名曲ベスト10で、2位の長渕剛「夏祭り」に2兆票の差をつけて1位を獲得した名曲中の名曲「僕の夏」(当社調べ)。何故「僕の夏」は我々を惹きつけて止まないのか。今回はその秘密に迫ってみたいと思います。
そもそも、「僕の夏」は12th Single “SUMMER MUSIC”のカップリング曲としてリリースされたのが初出。その後、4th フルアルバム「13月のバラード」にアレンジ違いとして収録されています。わざわざアレンジを変更してまでカップリング曲をオリジナルアルバムに収録していることから、キンモクセイのこの曲への思い入れが伺えます。
オリジナルの方の「僕の夏」は全体的にラフなバンドサウンドといった仕上がりで、イントロも無くギターの刻むリズムとボーカルのみで突然始まります。
「始まりの夏 そろそろ僕は お腹が減りました」
始まりっつってんのにそろそろといきなりの空腹宣言。バトル漫画だったら「アイツ タベテ イイ?」が口癖の理性を失くしたパワー系の敵キャラでしょ。こんな奴が主人公で大丈夫なのか……?
「朝顔よりも 早起きをして 深く息を吸い込む
それから僕は これから歩く 君はどこに行くの」
急に新しい登場人物が現れます。君?君の名は……。
あとからから煩いよ。ホネブーメランぶつけんぞ。
「強い日差しを浴びた道路が 光も曲げて見せる」
ここで不可解な記述が登場します。光も曲げて見せる……光が曲がるというのはどういう状況でしょう。いくつかの可能性が考えられますが、ここでは「重力レンズ効果」を考えてみましょう。
一般相対性理論によれば、対象者と観測者の間に大きな重力源が存在すると、周囲の時空が歪められ、その中を進む光が曲がるとされています。これが光学レンズによる光の屈折現象に似ているため、重力レンズ効果と呼ばれます。
しかしながら一般的な天体程度では光の曲がる角度はとても小さく、実際に観測するためには天体の集まりである銀河程度の質量が必要です。すなわち、「強い日差しを浴びた道路」とは光の進む「光路」の比喩的表現と考えられ、ここで重力レンズ効果が生じていることからその要因たる強大な重力源として考えられるのは一つ。そう、「君」……。
「夏の陽炎が 僕を手招きする 君に見えたから 行こうかな僕の夏」
行っちゃいかーーーん!!おそらく「君」と呼ぶくらいなので相手は人間程度のサイズなのだと思われますが、一方で銀河ほどの質量を持っていることがここまでの考察で明らかになっています。それほどまでに収縮した物体は確実にブラックホール化しており、シュヴァルツシルト半径と呼ばれる距離以下まで近づくと光も脱出できなくなります。
「君」に吸い込まれるぞ!
………
……
!?
つまり、狂ったように何度も「僕の夏」を聞いていた私は……この曲の過剰なまでの魅力、いや、引力の正体は……
吸い込まれていたのは、私……?
たs
(日記はここで途絶えている)
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